【治療ポリシー】
身体に表れる様々な症状の原因として、肉体的ストレスと精神的ストレスとがあります。
殆どの場合、この2つが合わさり積み重なって発症してきます。

肉体的ストレスは、文字通り作業や動作の繰り返しなどによる、自分の意思で行った肉体への物理的刺激ということになるのですが、 精神的ストレスについては、ストレス社会から降り掛かる外側からの刺激と受け取っている方も多いのではないでしょうか。

確かにそういう不可抗力という場合もあるとは思いますが、でも、それでさえ必ずしもストレスになるとは言い切れません。
たとえ同じ内容のことであったとしても、自分のその対象となるもの・こと・ひとに対する好き嫌いなどによって、快・不快が大きく変わるということはよくあることだと思います。

つまり、精神的ストレスの大元は、ことの中身と言うよりも、ほぼ自分の中(内側)にあるということになるのです。
でも、そんな自分というものについて考えたことはありますか。
これが自分だと思っている自分は、幼い頃から育ってきた環境やこれまで過ごしてきた自身の人生観により、無意識のうちに作り上げられた価値観や固定観念でもって、 目の前のもの・こと・ひとの善し悪しを決定し、しかもその判断が何の疑いもなく正しいと思い込んでしまっていることで、 それが自分の中の普通・当たり前・常識として認識されてしまっている自分であるということです。

そして、それは全てに於いての基準となるため、そこから外れているものに対して嫌悪感を抱いたり、許せないこととして自分の中で増幅していくようになり、 次第にストレスとして自覚されるようになって行きます。

また、社会という枠の中で虚栄を張ったり、体裁・威厳・プライドなどを保とうとするあまり、肉体的に無理な行動をし、精神的にも追い込み続けてきた自分であるとも言えます。

これらが積み重なり自身への重大な負担となって、自律神経のバランスを崩したりして身体の不調が表れてくるようになり、酷い場合は大病を患ってしまうこともあります。
結局のところ、それは自分独自の尺度や社会的評価に執着して生きてきてしまったということによるものなのです。
言い換えると、それは自ら作り出したものであるということになります。
自分ではそんなつもりはないと思っていても、気付かぬうちに自分を疲弊させ自身を痛めつけ、それにより身体は嫌がり悲鳴を上げた結果としての症状ということになるのです。
更にそれは、自分の命を蔑ろにしているということにもなってしまいます。

そもそも私たち人間は、野生の動物と同様にこの地球(＝宇宙)という大自然の中で、その流れに沿って生きるように産まれてきたのであって、 人工的に作り上げられた社会という集団の中で、もがき苦しむために産まれてきた訳ではありません。

社会的には普通と思われていることでも、人間的・生命的には物凄く不自然なことばかりで、本来の“生きる”という意味からは掛け離れたものになっています。
だから、そんな生き様を続けていたら、治療をして一旦は治ったとしても、またすぐに再発するという悪循環を繰り返すだけになってしまいます。
できれば、メンテナンスの継続によって健康な状態を保てるような自分になってもらえることを望んでいます。
それによって、自分の周囲の環境も状況も以前と全く同じなのに違う景色のように想えてきて、段々ストレスとして感じないような自分になって行きます。
そして、これまで抱えてきた漠然とした不安感や得体の知れない喪失感などに悩まされることもなくなるでしょう。
そうなれば、無理をせず楽に過ごせるようになり、自分の身体も“いのち”もきっと歓んでくれるはずです。

そんな新しい自分に出会っていけるように一緒に考え、サポートしながら治療をしています。
そうして、内側からも外側からもケアすることで、自然治癒力が常に最高の状態に維持できるように共に歩んで行きましょう。